2020.1.22
TALK

『打って、合わせて、どこまでも』 〜阿部さんと水野くんの永遠会議〜 第9回
仲間を探す旅は続く

コピーライターの阿部広太郎さんと一緒に企画を考えるこの連載。
阿部さんからいただいた「いっしょにを、広げよう」というコピーをもとに、
実際にどんな企画にしようかと考えるものの…。
果たして企画はまとまるのだろうか。

打って、合わせて。
言葉をラリーする、とりとめもない時間。
とりとめもないから、整理しきれていないことだらけ。矛盾を抱えていることだらけ。いつ始まり、いつ終わるかも判然としない。だけど、何かがみつかる瞬間であったり、何かにたどりつく瞬間であったりを、ドキュメンタリーとして、お伝えすることはできるかもしれません。

HIROBAのリアルタイムドキュメンタリー。ぜひお読みください。

第9回 仲間を探す旅は続く

場所:それはきっと六本木の会議室

龍輪(編集) 一歩引いて、そうなったときにどうなるんだろうという目線で言うと…Cくんをつくるということがやりたいことならいいと思うんです。やるべきだと思う。でも、もしCくんをつくるということが、何か伝えたいこととか、やりたいことの手段に過ぎないのであれば、もしかしたら、もうちょっと考える余地はあるのかもしれない。伝えたいことの手段としてCくんをつくるということがベストなのかどうか。

あとイベントをやって、Cくんをつくって、そういう実験的なことをやって、その場の面白さはあると思うけど、そこから何か発展していくか。もちろん、やってみないとわからないし、やってみて得たことを次につなげていくこともHIROBA的なことではあるけど。何となく僕はHIROBAの初めてのイベントですとやったときに…。

阿部初めて…確かに、すごく大事なことですよね。

龍輪(編集) 本当に、これでいいんだろうかという…。

阿部すごく大事。

龍輪(編集) リスク管理というか、一歩引いた見方は必要かなと思う。

阿部対談や振り返りのトークをするイベントは、世の中にたくさんありますよね。それはそれですごくやる意味がありつつ、一緒に何かものをつくろうとなると、横に並んで同じ目線を向けるという感覚が僕にはあって。まず一緒に仕事をしてみる、一緒に何かつくってみることこそが、お互いのことを一番知ることができる方法だと常々思っているんです。HIROBAという場所で「いっしょにを」という、そのあり方を広めていくということを考えると、最初のイベントでは、登壇する人たちが話をしていて、それを聞くという関係性ではなく、何か一緒に、その場でいるみんなで何かを考えるというテーマで同じ目線を向けるというのは、何か美しい形だなと思うんですよね。

龍輪(編集) イベントで、一緒に何か考える、やってみるというのは必要ですよね。ただ、初めて触れ合う場があるとしたら、HIROBAとして考えてつくってきたものが、みんなにどう届いて、どう思ったかという生の声を聞きたいなと思ってしまって。

阿部それも聞きたいですよね。

龍輪(編集) それを聞いて、次の創作につなげていくというか、感じたことを新たな形にしていくことがHIROBAのあり方のひとつというか、やりたいことでもあると思うんですよ。小田さんや高橋さんとのコラボで生まれた曲について「僕たちはこう思ってこれをつくったよ、みんなはどう思う?」というコミュニケーションがまだできてないから、それができるような企画がいいなと思ったり。

水野いやぁ、難しいな。例えば、「これから7人のキャラクターをつくります」と。

龍輪(編集) RPGみたいな。

水野そう。答えのある問い、例えば「男性ですか、女性ですか」「結婚してますか、してませんか」とか、「肉は好きですか、魚が好きですか」みたいな設定を僕らで100個ぐらい考えて。それを事前に来てくださる方々、皆さんにも考えてきていただいて、まずその10個でも20個でもいいんでしょうけど、イベントの冒頭にクジを引きます。その設定がバーッと出てきて、そこからゲストの方とその設定に従って、この人がどういう人物かというのを語っていく。そうすると、ユーザーと一緒に一人のキャラクターをつくることになる。それが7人できると、そのなかで人気のあるやつと、人気のないやつが出てきたりとか、そのキャラクターの差が出てきますよね。なので、そいつらを出会わせてもいいかもしれないし、そこから物語をつくっていきましょうと。「7人のこびと」じゃないですけど、僕らがHIROBAの住人たちをつくっていこうみたいなことかな。

阿部確かにそうですね。

水野ユーザーが勝手に喋りだすといいんですけどね、その人について。

龍輪(編集) 「HIROBAはこういうものです」「こういうことを考えています」という、伝えることが難しいことをシンプルにわかりやすく見せる方法が「Cさん」になるなら、それでいいと思うんです。あとは実際に進めていくときに、「こういうハードルがあるよね」というのは洗い出していかないといけないけど、とにかく伝えたいことがブレてはいけない。

阿部「みんなの周りにこういう人いないかな」というのを、たぶん引き出せる気はするんです。そういうCさん的なエピソードをみんな持っているんじゃないかな。AかBかと思っていたけどCだったという話。

龍輪(編集) 確かにそうですね。イベントをやるなら、参加してくれる人たちの意欲や意識が明確じゃないと盛り上がらないですよね。

阿部そうなんです。

龍輪(編集) 阿部さんがやられているイベントは、目的意識とか向上心があって来る人たちだから成り立っていると思うんですけど、「何見せてくれるんですか」みたいな感じで来られると難しい。

阿部そうそう、そうなんです。HIROBAって何かをして遊ぶ場所だから、みんなが意識して参加できるものがいいですよね。

龍輪(編集) ブレてはいけない部分を忘れないようにして。

阿部めちゃくちゃ前進しました。手応えはあります。

水野まとめになってないけど、ここまでの話も記事化して、「一緒に考えてくれる人いないですか」と募集するような。問いの設定を僕らがやるからには、どうしたって僕らの主観が混ざりますよね。

龍輪(編集) はい、それはまさに。

水野イラストを描ける人に加わってもらって、一緒に話をする。その人なりの主観でキャラクターを具現化して、なるべく無透明だけど、何かが入っているものというものを描いたとしたら、僕らが問いを設定するのと同じことで、RPGのメンバーが増えていくと広がりやすい。シンプルに近づいていく。

阿部そうですよね。いろんな人がいて、いろんな意見があると思うので、これまでの水野さんとの対話を含めて、「こう思ったよ」ということをいろんな人に聞いてみたいですよね。ラジオでハガキを募るのと同じような感覚で、意見を送ってもらうような。

水野何かある気がするな。

阿部あります、きっと!

龍輪(編集) 少なくとも、水野さんの主観をみんな待ってますよ。そうじゃなきゃ、HIROBAに来ない。

阿部そうですね。

水野ブレてないのは大事で、「結局ブレてなかったですね」、でも「それを言葉にできなかったけど」というのが僕らの状態じゃないですか。そこをコピーライターの阿部さんが来てくれて、話をしていったら、「それ、言葉にするとこういうことですよ」と。阿部さんの持っている技術を提供してもらったら、それができたわけじゃないですか。同じことですよね、それを絵に転換してくれる人もいれば…。

龍輪(編集) 形にしてくれる、手伝ってくれる人を…。まさに仲間を探す旅ですね。

水野うーーーん、難しい!

(つづきます)

Text/Go Tatsuwa

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